ご挨拶が遅くなりましたが…、
鈴木区第14回公演『ラストオーダー90分』
無事に終演致しました!!
言い方むずかしいんですが、ここ数年のぼくらの公演の中でも、トップクラスに「何かを作り上げた感」のある公演でした。
いや、もちろん、これまでの公演すべてがそれにあてはまるのだけど、ただその中でも今回は作劇においてヒジョーに充実した時間を送ることができました。稽古後の飲み会率もほぼ100%だったんじゃないかな? それが良いか悪いかは別にして。
とは言え、ここにいたるまでに2桁以上の方に出演オファーを断られまくったり、『Tune!』後にどスランプにはまって台本がぜんぜん書けなかったりと、「大殺界なう!」だったりもしたけど、最終的には智恵と努力で完全勝利。これも全部、出会った仲間たちのおかげ! 築いてきたこの“場”に助けられたと実感しました。
興行的には、感覚的な言葉で書くなら、初演の『ヒーローアゴーゴー!』のときの空気にすっごく似ていたなぁ、と。
お客様からの評価もとても良く、ふり返ってみても、ほんとうに気分の良い公演で、ぼく大満足です!
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よーしほいじゃあ、今回のゆかいな仲間たちを紹介するぜ!みんな、カモン!
※鈴木の個人的な感想をたぶんに含みます
辻崎微香(かすか)…桐山菜穂
なななんと桐山、鈴木区初主演。
キャラは過去に『いるわけないしっ!(2013年)』で演じた役そのままでした。
今作は、微香が人間的な成長をしていく過程を描いた物語なんだけど、
桐ちゃん自身も、見た目に反して実際は、大人に憧れる子ども的な部分を持っていたりするのよね。
でも世の中はそれでは生きていけないから。
ぼくなりにそれを感じて欲しくて表現したのが、今作でした。
数年後にもう一度この役を演じきる桐ちゃんを見られたら…幸せだなあ。主役、お疲れちゃーん!
染葉ゆずき…宮岡あづさ
もとはといえばこの物語は、この宮岡の人生観を聞いたときに生じたぼくなりの違和感を描こうと思って書き始めたものなんだけど(実際宮岡とぼくは、まるっっっきり考え方の異なる人種)、定期的にそういったパワーを与えてくれる、大事なメンバーです。
あとこれはどの作品でも言えることなんだけど、宮岡が劇中で発するセリフのキーは、いつも、作品全体の音階を作ってくれる。これって凄いことだと思うのよね。
同い年の同キャリアである宮岡は、ぼくの作品を具現化する際に必要な存在だったりします。
あ、宮岡的に呼び名は「あづ姐」希望らしいですよ!
花柳田コータ…本田一誓
鈴木区(本格的には)初登場にして、メインの座を射止めたラッキーボーイ。
ニートにしてこのキャラという「いい感じの十○松感」で、存分に愛されてくれました。
本田自身も天真爛漫な性格だし、その部分でスイングしたのかな?
扇田真澄…中川むっく
よっ、待ってました。鈴木区初登場のむっくちゃん!
昨年、他所の座組でご一緒しすぐに仲良くなったので、即行でラブコールしました。
舞台上のコメディバリアーを保ち続けてくれるポテンシャルを持った、ザ・喜劇俳優。
鈴木区の演技メソッドは少々特殊なので馴染んでくれるかが心配だったけど、現在むっくちゃんがネジロにしている劇団の主宰さんが宮岡の元師匠ということもあり、その辺りはいらぬストレスでした。ほっ。
立田哲太…黒岩拓朗
『BLT 声優編』からの、二度目の出演となる拓ちゃん。
マクガフィンズ主宰ということもあり作劇以外でもいろいろと手助けしてもらったり。
今回はゲスいキャラということで、ぼく自身も嬉々として描いたわけですが、当の本人も存分にポテンシャル(?)を発揮してくれ、お客様からもたいそうご支持をいただけたようで嬉しいです。
彼の放つ劇中の第一声「生、人数分で」が今作のテンションを担っていたので、そこはとても拘りました。
夏目琴美…加々見千懐
鈴木区初登場、虚飾集団廻天百眼の看板女優(オファー当時=現フリー)、なっち。
美人さんにしてアングラ畑、そしてじつはコメディ志願者ということで、桐山の仲介のもと声を掛けさせてもらったのがキッカケ。
鈴木区旗揚げ公演に出演してくれた大島朋恵ちゃんの直系の後輩ということもあり、ぼく自身、なっちの存在は稽古前から激烈ワクワクでした。コメディに異分子は絶対必須なんだ!
稽古場ではたいそう楽しそうで、夏休みに親戚の家に遊びに来たガキンチョ、みたいなテンションで終始はしゃいでたなぁ〜。
読解力と表現力に長けた女優。別の作品も見てみたい!
六田法助…宝田直人
いやはやこいつ、いつのまにここまでコメディ上手になったんだろ、と思わされた今作でした…。
キャラ的には4年前の『デカ長〜』以来の登場なんだけど、当時から比べても、狙ったシュートポイントは外さないし、正直驚きましたよ。成長してるんだなぁ〜。
鮎原太哉…野町祐太
鈴木区初登場、ノマチ。
稽古場ではとにかくムードメーカーで、その姿たるや二代目キヨヒロ像。さすがシグマセブンの系譜…!
昨夏とある脚本家さん宅での飲み会で出会って、そのときのハジけようを見て「ぜひこの子を鈴木区のお客さんに見せたい」と思ったのがキッカケでオファーしました。
こういうのも縁だねぇ。
ちなみに今作までノマチの芝居を見たことは、ない!
藤咲凛花…重田実咲 改め 橘実咲希
公演の写真撮影、大阪公演では演出助手、『Tune!』ではスタンドインと、近年の鈴木区を陰で支えてきてくれた実咲。
出演は3年前の『いるわけないしっ!』以来となるんだな、と気づき、なんかビックリ。
久々に舞台上に現れた彼女は、もう若手とかじゃなく、キャラの濃い一人の役者でした。今後の成長まじ楽しみ。
鯖乃麹毛造…伊智生士冶
『ヒーローアゴーゴー!(初演)』以来、4年ぶりの降臨となる、孤高の天才・伊智くん。
旗揚げ公演で唯一声を掛けたメンズでもあり、突出したその存在感、演技力、ルックスと、やっぱりぼくらのコメディに必要な役者だなぁと、4年経っても実感。
彼が回想シーンで暴れているそのパネル裏で、ぼくは毎回笑ってました。
出会った頃から変わらず、ふつうにファンです。
華野ナナセ…川添美和
意外にも? 今回のコメディ一等賞は、みーたんだったのではと。
全ステージ爆笑をかっさらう彼女を、パネル裏のぼくは毎回、敬礼で迎えておりました。
なっちのときに書いていて思ったけど、そういえばみーたんも初めは(5年前の『弁護士バイロン』)ぼくらにとっての異分子として、この座組に参加してもらったんだったなぁ〜。
小根田タイへー…山口征秀
なにこのアメリカの名優みたいな写真!
ぐっさんはじつは最近スランプ気味なんだけど、舞台上ではそんなこと1ミリも感じさせない存在感で…ずるいぞ!
店員 星川ひまり…橋本まい
1年ぶりの出演、まいまい。
稽古中に知ったんだけど、どうやらまいまい、占いかなんかで「あなたは今世が人間1年目」と言われたらしく、それを聞いてぼくら一同、大納得。
それくらい一つのことに誠実、真面目、実直な性格の子なんです。
店員として出演していない回(※ダブルキャストだったため)は、裏で必死にドリンクを作っていて、その姿を見てそれを実感しました。
店員 星川ポエム…日野まり
まいまいのダブルキャストとして出演の、コメディバズーカ日野ちゃん。
『BLT 声優編』に続き、二度目の参上です。
作中に自分のキャラクターをスッと投下させる術に長けていて、今回も多くの笑い声をもらっちゃってましたよ!
テンチョ…鈴木智晴
ご存じ、ぼくです。
今回は頭に巻いたタオルとミサンガでキャラクターを表現しているよとは本人談。
酔っ払い客…日替りゲスト
長治佳子、間島淳司、日野まり、山口キヨヒロ、長谷周作、山口智大のめんつでお送りしました「日替りゲスト」。
鈴木区ではあまりやらないんだけど(過去に一度『時給探偵』で、白石稔・伊智生士冶が登場)、今作はやってよかったなぁ〜。ぼくらの座組のオールスター感も出せたし、なによりいろんなキャラが出てきて楽しかった!
なんとDVDには“全員分”収録されちゃうよ!
メイン収録は山口キヨヒロ回で、『Tune!』の後日譚的なストーリーになってます。
死神 ハスミ…戸田早奈美
今作もう一人の主役、死神ちゃん…くん…さん。
とだこもいよいよ役の幅がパなく広がっていて、ここ数年だけ見てみてもその遍歴は奇怪の一言(過去のふり返りブログ参照)。
今作は年齢性別不詳というミステリアスなキャラでしたが、お客様からも愛されて安心しました。
あまり声を張り上げない表現で発声的に難解な役なんだけど、持ち前の通りの良い声でその辺はカバー。観劇に訪れたとある音響制作の方から「彼女は声優さん?」と言われるほどでした。まじか!
なおストーリー上、いろいろと説明台詞を羅列せねばならんポジションではあったけど「口下手」の一言で概ね回避できたことはナイスアイデアだったと我ながら思ってます。
こんな死神なら、いつか来る死も怖く………ないかもね!
居酒屋が舞台ということもあり、セットはこんな感じ!
メニューはすべて佐藤区役所によるオリジナル。
こういった一つ一つのこだわりが、すべて作品の命になっていくのです。
居酒屋のメニューにも秘密が。よ〜く見ると…!
居酒屋らしく、店内にはサインも!
上…7/21ゲストの間島淳司氏
下…観劇にきてくれたソースケ&アカサ(寺島拓篤くん&佐藤聡美ちゃん)
『Tune!』コンビと終演後にパチリ!
とっても楽しんでくれて、ひと安心〜!
劇中に登場した小道具、「2.5次元舞台のパンフレット」!
もちろん手抜きナシ。
元アマゴルファーが大活躍する話っぽいですね(ゴクリ)。
大好評、テンチョのフライングボディプレス。
捨て身の攻撃のため毎回どこかしらに負傷を抱えていましたが、千秋楽にはマジ転倒。履いていた草履が吹っ飛んでいくパニックに。よいこはマネをしちゃだめだ!
公演を支えてくれた鈴木区ガールズのみんな!
Tシャツのイメージカラーはライトグリーン。『Tune!』のテーブル等の色です!
オープニングとラストのセリフ「生、人数分で」には、何重かの意味をのせていました。好きな言葉です。
…あ、「おしまい」の字。ビックリしました?
どんなふうに演出していたかは…企業秘密です!
(↓は、それを仕込んでいるわたしの健気な後ろ姿)
そして最後に…、
チラシにあったこのデザイン。
これ、本編のエピローグ的な意味合いをもったデザインなんです。
テーマは「微香のお通夜」。
物語を知ったあとに見るとまた見方の変わるデザインなんじゃないかと。みんないい顔してら。
公演は終わってしまいましたが、きっとこの作品はまた近い将来、皆さんの前で披露するのだと確信しています。
もっと突き詰めたいし、もっと…観て欲しい。
それくらい魂を削って描いた作品でした。上演できてよかった。またどこかで!
毎ステージ超満員、多くのご来場・ご声援、嬉しかったです。
本当にありがとうございました! ぺこり。